ソルガムって何だ?

簡単に栽培できて、実や茎葉を余すところなく活用できるうえ、アレルゲンフリーでグルテンフリーのスーパー食材!ソルガムの普及に取組む早川さんにその魅力を聞いた

10月、収穫期を迎えたソルガム

須坂温泉古城荘で地域おこし協力隊として活動している早川航紀さん

温泉の業務の傍ら、ソルガムの栽培・普及活動に取組む



循環型社会の救世主⁉︎


ソルガムは、「モロコシ」「タカキビ」「コーリャン」などとも呼ばれているイネ科の穀物。原産地はアフリカで、信州では昔から米の代用でお餅にして食べられていた。グルテンフリー、アレルゲンフリーなどの特徴がある食材として、欧州を中心に非常に注目されており、小麦アレルギーや健康志向の方々などに大変重宝されている。子実は水に浸して煮るとひき肉の代用のようにも食べられるし、粉にすれば小麦粉の代用になる。また、省力栽培が可能で農薬も不要、子実を食用にする他、茎葉はきのこの培地に、使用後の培地はメタン発酵によりエネルギーへ転換させる事ができるなど、循環型社会の実現を期待されている。

直径2〜3mmのソルガムの子実



協力隊のつながりでソルガムを知る


2013年度より長野市と信州大学で行われている耕作放棄地解消に向けた共同研究で注目されたソルガム。早川さんがソルガムを知ったのは、2018年の地域おこし協力隊の交流会だった。そこで長野市七二会地区で信州産ソルガムの普及活動をしている井上格さんと出会い、ビジネスとしてソルガムを流通させたいという思いに共感。早川さんは以前食品会社に勤務していたこともあり、井上さんが代表を務める「信州産ソルガム普及促進協会」に協力し、須坂や長野県全域への普及を目指す事にした。

 

早川さんはもともと1次産業での地域活性化に興味があり、生まれ育った長野県が本社の食品会社に就職したが、配属先は東京で加工品の担当。農業や林業などに直接関わりたい気持ちがあったこと、人と地域に優しい食材である点に可能性を感じ、自分の地域にもソルガムを広めたいと思ったのだそう。ソルガムは食物アレルギーを持つ方にも安心して食べられる食材であるが、理想は「アレルギーの有無に関係なく、おいしく食べてもらえる」こと。保育園などの給食にも取り入れてもらえるようになればうれしい、と話してくれた。


お米と一緒に炊いて手軽に栄養価を高められる「ソルガムごはん」



ソルガム普及のこれから


ソルガムは畑一反あたりにつき年間9日間作業すれば収穫が可能で、新規就農者や高齢の方にも栽培しやすいこともあり、現在、栽培農家さんの数は活動開始当初より約10倍に。そして今取組んでいるのが、商品開発と流通。展示会に積極的に出展する他、デパートや直売所などへのPRも始め、販路拡大を狙う。農地の保全・健康増進・エネルギーの創成と、様々な役割が期待されるソルガムに今後も注目だ。

左上から時計回りに

◎ノンカフェインで妊婦さんでも安心 ソルガムコーヒー(540円)◎クルトンの代わりにスープに浮かべると華やか 信州産ソルガムの実 スープトッピング(540円)◎ごはんと一緒に炊いて手軽に栄養UP 信州産ソルガムの実 雑穀ミックス(540円)◎お湯を注ぐだけで美味しいスープに 雪の花スープ(540円)◎卵・乳・小麦不使用でみんなにおいしい グルテンフリードーナツ(2個入り/プレーン・メープル・黒糖・玄米 各種151円)

※価格は2019年12月10日の情報です。表示価格は全て税込です。



信州産ソルガム普及促進協会

住所  長野県長野市七二会己961-6

TEL  050-5435-7233

HP・ONLINE SHOP

   https://www.sorghum-nagano.com


取扱い店舗

◎信州・須坂温泉 古城荘

 住所 長野県須坂市日滝5414/TEL 026-245-1460

◎農産物直売所「たんぽぽ」

 住所 長野県長野市篠ノ井山布施8831-19/TEL 026-229-2948

※順次拡大予定!

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